所 属 | 京都大学 ゲノム医学センター |
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氏 名 | 田原 康玄 |
発表日 | 2025-01-25 |
論文概要 | この研究は、ながはま0次コホート参加者を対象に、横隔膜の厚さが一般人口においてどのような特徴を持つか、さらにそれが将来の死亡リスクと関連するかを調べたものです(3,324名、平均年齢 61.4 歳)。横隔膜の厚さは、男性の方が女性より横隔膜が厚い傾向がみられ(呼気時 β = 0.161, 吸気時 β = 0.156, p < 0.001)、また、腹囲が横隔膜厚さと有意に関連しており、筋肉量指数(SMI)とも表面的には関連を示しましたが、腹囲で調整するとその関連は弱くなりました。追跡期間(平均約 1,686 日、15,358 人年)中に 56 件の全死因死亡が確認され、ハザード比モデルで解析したところ、横隔膜の厚さ(呼気時、吸気時、および、その厚さ変化率)は死亡リスクと有意な関連は示しませんでした(p = 0.722, 0.277, 0.219)。一方で、弱い握力や予備肺活量は有意に死亡リスクと関連していました(それぞれ p = 0.044, p = 0.045)。これらの結果から、横隔膜厚さは腹囲などの体格因子とは関係するものの、全体的なサルコペニアマーカーとしての指標にはならないだろうと結論づけました。 【原題】 Descriptive Epidemiology and Prognostic Significance of Diaphragm Thickness in the General Population: The Nagahama Study |
雑誌名 | J Cachexia Sarcopenia Muscle |
URL | 39865394 |