所 属 | 京都大学附属ゲノム医学センター |
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氏 名 | 田原 康玄 |
発表日 | 2024-10-24 |
論文概要 | この研究は、高齢者における「ロコモティブ症候群(運動器機能低下)」を評価する質問票、GLFS-25が、将来の全死因死亡リスクと関連するかを、ながはま0次コホートを用いて検討したものです(対象:65歳以上 3,447名)。平均追跡期間は約3,236日(30,566人年)で、その間に288件の死亡が確認されました。GLFS-25得点により被験者をグレード1(7点未満)、グレード2(7〜16点未満)、グレード3(16点以上)に分類したところ、生存率はグレードが高いほど低下しました(ログランク検定 P = 0.014)。多変量 Cox モデル(筋肉量などを調整)では、70歳以上のサブ集団において、グレード3 は死亡リスクの独立因子であり(ハザード比 1.60、P = 0.007)、GLFS-25 グレード3 と低筋量の併存ではリスクがさらに高まり(ハザード比 2.66、P < 0.001)、非常に強い関連が見られました。一方で、全体集団では統計的有意性はやや弱めでした(P = 0.062)。本研究は、GLFS-25 が高齢者において死亡リスク識別に有用であり、運動器機能低下を定期的に評価することの意義を示唆しています。 【原題】 Association of the 25-question Geriatric Locomotive Function Scale with all-cause mortality in older adults: The Nagahama study |
雑誌名 | Arch Gerontol Geriatr |
URL | 39486310 |