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2025.3.1
京都大学大学院医学研究科呼吸器内科
若年女性での睡眠時無呼吸と貧血の関連
所 属
京都大学大学院医学研究科呼吸器内科
氏 名
村瀬 公彦
発表日
2025-03-01
論文概要
睡眠時無呼吸では、睡眠中に呼吸が停止することで体内の酸素濃度が間欠的に低下します。一般的に体内の酸素濃度が低下すると、造血が亢進し多血症(血液中のヘモグロビン濃度が高い・血が通常と比べると濃い状態)となる危険性が高くなるとされています。これらの背景から、睡眠時無呼吸は多血症の危険因子であり、多血症の人では睡眠時無呼吸を積極的に検査するべきだという考えが支持されています。しかし、これらの考えのもとになっている研究は、睡眠時無呼吸の診断のために病院を受診した患者さんで検討された報告がほとんどであり、一般人口の中で同じことが当てはまるのかは、ほとんど検討されていませんでした。
本研究では、ながはま0次コホート調査の第2期検査の結果を使用して、睡眠時無呼吸の重症度と血液中のヘモグロビン濃度の関連を調べました。すると、男性や閉経後女性では、両者に関連は見られなかったものの、閉経前女性では、睡眠時無呼吸が重症になるほどヘモグロビン濃度が低くなっている(血が薄くなる・多血症とは反対の状態)ことがわかりました。これまでの通説とは逆の結果となっていました。貧血と睡眠時無呼吸の関係が閉経前女性でしか、認められなかったことから、睡眠時無呼吸は過多月経(月経時の出血量が多い)と関連があるのかもしれません。若年女性で睡眠時無呼吸を認めた場合には、貧血もスクリーニングする必要があると考えられました。
若年女性では睡眠時無呼吸の頻度は低いとは言われています。しかし、逆に若年女性に睡眠時無呼吸を認めた場合には、様々な疾患が隠れている可能性が示唆されます。
雑誌名
Journal of Clinical Sleep Medicine
URL