所 属 | 京都大学 泌尿器科 |
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氏 名 | 福永有伸 先生ら |
発表日 | 2019-03-05 |
論文概要 | 下部尿路症状(lower urinary tract symptoms: LUTS)は多くの中高年者に生じる排尿症状の総称です。その中で夜間頻尿は睡眠障害とお互いに関連することがこれまで広く知られていましたが、「尿の勢いが弱い・尿をするのにお腹に力を入れる・尿が残っている感じがする」といった一見睡眠障害と関連がなさそうな排尿(尿排出)症状と睡眠障害の関連はよくわかっていませんでした。 今回の研究では50歳以上の男女を対象とし、5年間の追跡調査を経て、LUTSの悪化と睡眠障害の関連性について調べました。結果は、睡眠障害を有する方が睡眠障害の無い方よりLUTSの程度は悪化し、さらにLUTSを新たに発症する割合も多いことがわかりました。特に前述の「尿の出にくさ」を主体とした排尿症状の悪化に睡眠障害がより強く関連していることが示されました。 睡眠障害がLUTSの悪化リスクとなることが大規模な人数で示された成果であり、LUTS悪化の新たなメカニズムの解明につながり、予防・治療法の選択肢が広がる可能性があります。 原題:Sleep disturbance worsens lower urinary tract symptoms (LUTS): The Nagahama study |
雑誌名 | The Journal of Urology |
URL | 30865558 |