所 属 | 京都大学 ゲノム医学センター |
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氏 名 | 田原 康玄 先生ら |
発表日 | 2018-09-19 |
論文概要 | 毎朝家庭で血圧を測ってみると、測定ごとの血圧値にばらつきがあることがあります。実はこのばらつき、すなわち血圧値がどれほど変わるのか、という変化の振れ幅が病気と関連すると言われています。一方、座っていた時と立ってしばらくしてから測った血圧との間に違いがみられることがあります。体は急な変化に対応して、いつもの血圧に戻そうと調節するため、その変化が大きいほど、うまく調節ができていないと言えます。この調節の不具合もまた、以前より高齢者における健康への隠れたリスクであることが知られていました。しかし、このような血圧のばらつきや違いを起こす仕組みや、お互いがどのように関わりあっているか、そしてどう病気に影響するのかについては十分明らかになっていません。 この研究からは、家庭で起床時に測った血圧のばらつきと、立ち上がった時に血圧調整がうまくいかなかったことを示す「違い」の程度とが関係しあっていることがわかりました。また、それらのばらつきや違いのどちらもが頸動脈の分厚さと関係していることもわかりました。頸動脈は動脈硬化になる過程で分厚くなっていきます。従って、あらゆる血圧のばらつきが、このような血管状態の悪化から理解される可能性が示されました。 (原題)Day-to-Day Home Blood Pressure Variability and Orthostatic Hypotension: The Nagahama Study. |
雑誌名 | American Journal of Hypertension |
URL | 30239598 |