所 属 | 京都大学 眼科 |
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氏 名 | 宮田 学 先生ら |
発表日 | 2018-01-25 |
論文概要 | 目で見た景色は目の中にあるレンズを通して、目の奥にある網膜というスクリーンに映されます。この網膜の真ん中には中心窩と呼ばれるくぼみがあり、ここでは光を感じる細胞や見た情報を脳に伝える細胞が非常にたくさん集まっています。そのため、この領域は目の中でもっとも鮮明な視覚を得る場所であり、読書や運転などあらゆる視覚情報に基づく生活を支えています。 また、目は周囲を筋肉で支えられており、その筋肉によって目は水平に保たれています。その筋肉が弱ることにより目の位置が回転してしまい、物の見え方に影響することが知られています。 この研究では中心窩の傾きを調べることで、年齢や性別によってその回転具合がどう変化していくかを検証しました。高齢者では若い人に比べて回転が大きくなっていき、60歳代、70歳代では男性よりも女性の方で角度が大きくなる様子が確認されました。 このような角度の増大から高齢時に眼球の動きに起こる変化や異常をより簡単に見つけることができる検査に応用できるのではないかと考えられます。 (原題)Age-related change and sex difference over 60s in disc-fovea angle in Japanese population: the Nagahama Study |
雑誌名 | Acta Ophthalmologica |
URL | 29369505 |