所 属 | 京都大学 眼科 |
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氏 名 | 吉川 宗光 先生ら |
発表日 | 2017-01-29 |
論文概要 | 失明の高い原因として知られる病気に緑内障というものがあります。以前日本緑内障学会が岐阜県で行った調査では70歳以上の8人に1人が緑内障にかかっており、しかもこの調査で緑内障だとわかった人の90%近くが未受診・未治療の状態だという事がわかりました。 この病気は一度なると回復するのは極めて困難でありその予防や、ごく初期のうちに発見し、対策をとることが求められます。しかし、緑内障での視野欠損の多くは上側から起こるため、日常生活の中では気付かれにくいことが問題視されています。また、なぜ上側からなのか、という点についても良く分かっておらず、病気の仕組みを詳しく知ることで新しい予防や治療の方法につながる可能性があります。この研究では緑内障で薄くなっていく網膜神経線維層の部位に着目し、神経線維層の厚みと関係する遺伝子として注目されていたSIX1/SIX6領域にみられる変異が、上側かつ中心に近い視野欠損と対応することが分かりました。すなわち、視野欠損の部位によって異なる緑内障の遺伝子の働きを調べるための有効な方法が示されたと言えます。 (原題)Association of SIX1/SIX6 locus polymorphisms with regional circumpapillary retinal nerve fibre layer thickness: The Nagahama study. |
雑誌名 | Scientific Reports |
URL | 28663559 |