所 属 | 京都大学呼吸器内科 |
---|---|
氏 名 | 室 繁郎 先生ら |
発表日 | 2016-04-01 |
論文概要 | 長年にわたり肺や気管支が炎症を起こしたまま治まらず、上手く呼吸ができなくなった状態を慢性閉塞性肺疾患(COPD)といいます。その初期症状は肺炎の症状と似ており、マイコプラズマやクラミジアといった肺炎を起こす菌に感染することとCOPDの発症が関係するかどうかはずいぶんと議論されていますがいまだに答が得られていません。 そこでこの研究ではこれらの細菌に感染したときに血液中で高まる「抗体」と呼ばれる物質とCOPDとの関係を調べてみました。その結果、抗体を持っている人ではCOPDの症状を持つ割合が高まることがわかりました。また、この抗体濃度の高低はIKZF1という免疫(=体を外敵から守る仕組み)に重要な働きを持つ遺伝子の変異と関係していることもわかりました。 この研究によって、クラミジア肺炎やマイコプラズマ肺炎にかかることがCOPDのリスクを高めていることがわかりました。 原題 Relationship Among Chlamydia and Mycoplasma Pneumoniae Seropositivity, IKZF1 Genotype and Chronic Obstructive Pulmonary Disease in A General Japanese Population: The Nagahama Study. |
雑誌名 | Medicine |
URL | 27082601 |