所 属 | 京都大学 呼吸器内科 |
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氏 名 | 出原 裕美 先生ら |
発表日 | 2016-05-17 |
論文概要 | 鼻は空気中のホコリや細菌・ウィルスを取り除くフィルターとしての役割を持っています。ところが近年、鼻から息を吸わずに口から吸って口から吐くという「口呼吸」をする人が増えてきました。 「口呼吸」ではホコリを直接吸いこんでしまうため喘息(ぜんそく)になりやすいと考えられてきましたが、実際の人間社会の中で口呼吸と喘息(ぜんそく)との関係を示す証拠は得られていませんでした。 この研究は、口呼吸が実際に喘息(ぜんそく)を引き起こしやすいことを確認したものです。 ながはま0次コホート参加者のうち約6人に1人が口呼吸をしており、口呼吸をする人はしない人に比べて喘息(ぜんそく)に約2倍なりやすいことが示されました。これはアレルギー性鼻炎を持っている人の喘息(ぜんそく)のなりやすさと同じ程度です。さらに、アレルギー性鼻炎になっている人が口呼吸をすると、喘息(ぜんそく)のなりやすさが約4倍にまで跳ね上がることも示されました。 アレルギー性鼻炎では鼻がつまり口呼吸になりやすいのも事実ですが、適切な治療を受け、できる限り口呼吸にならないように意識することが大切だと言えます。 原題 Mouth Breathing, another Risk Factor for Asthma: the Nagahama Study. |
雑誌名 | Allergy |
URL | 26991116 |