所 属 | 京都大学ゲノム医学センター |
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氏 名 | 瀬藤 和也 先生ら |
発表日 | 2015-07-01 |
論文概要 | α(アルファ)1 アンチトリプシン(AAT)は炎症の目印となる物質です。この研究ではAATの量を調節する新しい3つの遺伝子変異領域が見つかりました。これらの領域はヨーロッパ人報告された遺伝子変異領域とは全く異なっており、人種によって遺伝子によるAAT量の調節の仕方が異なっていることが示されました。 また、この遺伝子変異領域に含まれる遺伝子はどれもメタボリックシンドロームに関係する脂肪や糖質、アルコールの代謝に関係するものであり、AATが単なる炎症の目印ではなく代謝において重要な働きをしている可能性が示されました。 炎症やメタボリックシンドロームに関して、AATを介した新しい仕組みに関係する研究がさらに進むことで、これらの病気の予防や治療に役立つことが期待されます。 代謝* 外から体内に取り込んだ物質を分解する働き。必要なものは吸収されやすくし、不要なものを排除されやすくします。また、エネルギーなど体に必要なものをつくるのも代謝の一つです。 原題 Three missense variants of metabolic syndrome-related genes are associated with alpha-1 antitrypsin levels. |
雑誌名 | Nature Communications |
URL | 26174136 |