所 属 | 京都大学 糖尿病・内分泌・栄養内科学 |
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氏 名 | 上羽 瑤子 |
発表日 | 2025-02-28 |
論文概要 | この研究は、ながはま0次コホート参加者を対象に、食習慣と代謝異常性脂肪肝(MASLD:かつての NAFLD に相当)との関連を、脂肪肝指数(FLI)を指標に縦断的に調べたものです。対象は3,501名で、自己記入式の食物摂取頻度調査から 15 項目を因子分析により複数の食事パターンに分類しました。ベースライン時および5年後の FLI を従属変数とし、性・年齢・ベースライン FLI などを調整した多変量回帰分析を行ったところ、大豆製品・野菜・魚・果物・味噌汁などを多く含む伝統的和食パターン は、いずれの時点においても FLI と有意に負の相関を示しました(回帰係数 –3.01, –1.03、両者とも p < 0.01)。この傾向は男女別解析でもみられ、BMI < 23 kg/m² 群でも同様の関連が確認されました。したがって、本研究は、伝統的和食中心の食習慣が脂肪肝リスク抑制に役立つ可能性を示唆しており、とくに肥満度が低めの人においてその効果が顕著である可能性を示しています。 【原題】 Dietary Patterns Rich in Soybean Products, Vegetables, Fish, Fruits, and Miso Soup Were Inversely Associated with Fatty Liver Index: The Nagahama Study |
雑誌名 | Journal of Nutritional Science and Vitaminology |
URL | 40024746 |