所 属 | 京都大学 整形外科 |
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氏 名 | Okada Shogo |
発表日 | 2024-08-09 |
論文概要 | "この研究は、膝関節症(変形性膝関節症:OA)がある人々を含む高齢者において、下肢の筋量および筋質と膝の伸展筋力(脚を伸ばす力)との関連を調べたものです。対象は1,525名(平均年齢約68歳、女性が63.6%)で、筋量は BIA(生体電気インピーダンス法)で測定し、筋質は細胞外水分/細胞内水分比(ECW/ICW 比)を指標としました。膝伸展筋力との重回帰分析では、筋量は有意に関連しており(P < 0.001)、また筋質指標である ECW/ICW 比も全体集団では有意な関連を示しました(P = 0.009)。サブ解析において、OA を持たない群では筋質の関連は観察されませんでしたが、初期または進行した OA 群では筋量も筋質も膝伸展筋力と有意関連を示しました。このことは、関節症を持つ人では、筋質(筋の中の水分バランスなどの状態)も筋力を左右する重要な因子である可能性を示唆しています。将来的には、筋量だけでなく筋質を改善・維持することが、膝関節症患者の運動機能維持・改善に寄与する可能性がある点がポイントです。 【原題】Association of Muscle Quantity and Quality With Knee Extension Strength in Knee Osteoarthritis: The Nagahama Study" |
雑誌名 | Arthritis Care & Research |
URL | 39119712 |