所 属 | 京都大学 眼科 |
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氏 名 | 細田 祥勝 先生ら |
発表日 | 2018-05-01 |
論文概要 | 中心性漿液性網脈絡膜症という疾患は、物を見るために大切な網膜の下に水が溜まる病気で、深刻な視力低下を起こすこともあります。中心性漿液性網脈絡膜症の発症には、目の奥にある血流豊富な脈絡膜という部分が重要な働きをしており、その部分が普通の人よりも分厚くなっていることがわかっています。脈絡膜の分厚さは、中心性漿液性網脈絡膜症だけでなく、加齢黄斑変性においても重要であることが最近わかってきています。 この研究では、CFHとVIPR2という遺伝子領域に変異がある人では脈絡膜が分厚くなっていることを明らかにしました。さらにそれらの変異がある人では、中心性漿液性網脈絡膜症を発症するリスクが高いことを明らかにしました。 脈絡膜構造に関係する要因はほとんど分かっていないため、今後さらなる遺伝子やたんぱく質の研究を進めることで、中心性漿液性網脈絡膜症や加齢黄斑変性に対する新たな治療につながる可能性があります。 (原題)CFH and VIPR2 as susceptibility loci in choroidal thickness and pachychoroid disease central serous chorioretinopathy. |
雑誌名 | PNAS |
URL | 29844195 |